低平地とは海、川、湖などの水位変動によって災害等の影響を受ける地域のことをいいます。
低平地が抱える多くの問題の特徴的な一つとして軟弱地盤の存在が挙げられます。
世界的に見ても人口の多くが、このような低平地に居住し、あるいは農業、産業、レクレーションなど様々な活動を営んでいます。
地球温暖化による海面上昇や地下水の過剰揚水等を考慮すると、低平地の問題は近い将来ますます重要になるといえます。
従って低平地に関する問題の解決に焦点を当て、解決策を導き出すためには技術者、科学者、行政関係者が情報を交換できる組織が必要と考えられます。
低平地に関する問題を研究するために1991年佐賀大学に低平地防災研究センター(ILT)が設立されました。
低平地防災研究センターは低平地に関する学術的、技術的、その他の関連した問題についての情報交換を国際的に推進してきました。
2001年には旧センターが低平地研究センターとして改組され、その活動は、低平地の地盤と水からさらに低平地全体の環境に及びます。
国際低平地研究協会(以下「本協会」という)は、地盤、環境、総合水管理に関する先進的研究のみならず、低平地の生態、開発、社会システムなど、より広い学際的分野において国際的活動を助成推進するために低平地研究会(LORA)の後援のもとに1998年11月に設立されました。
本協会の目的は低平地問題に関心を持つ、あるいはそれを対象とする科学者、技術者および行政関係者間の協力を下記の様な活動を通して促進することである。
低平地の問題に関心を持つ、あるいはそれを対象とする技術者、科学者および行政関係者は、理事会が定める年会費を支払うことによって本協会の個人会員になることができる。
本協会に顕著な貢献をした会員は、本協会が認めた上で名誉会員に選出され、年会費を支払うことなく個人会員としての特権を与えられる。
機関、民間、企業、協会、法人等は法人会費を支払い、法人会員として登録される。
学生会員の年会費は、他の会員会費より低額な設定とする。
本協会の運営組織は次の理事によって構成される。
副会長のうち1名、事務局長、および協会誌編集者のうち1名は、佐賀大学教官とする。 (e)のうち1名は低平地研究会(LORA)から推薦された同会の理事とする。 理事会は年1回開き、本協会の運営についての方針や企画を提示する。 理事会の定数は少なくとも理事の過半数の出席が必要である。 理事は事前に届け出ることによって、代理人を出席させることができる。定数の3分の2以上を持って議決し、通常の理事会と同様に郵便等の通信手段による理事会を開催することもできる。
メンバーには2種類がある。国際低平地研究協会の過去の会長、実行会長及び副会長は、本人が書面により上述の地位を辞退しない限り自動的に諮問委員会メンバーに選出される。これらをカテゴリーⅠのメンバーとする。カテゴリーⅡのメンバーは後述の付則を参照のこと。
本協会の日常的な運営は実行委員長、副会長、事務局長、協会誌編集者によって行われる。
理事は郵便による投票によって選出され、任期は4年間である。 会長、副会長、事務局長また通常の理事の在任期間が何らかの事情で途絶えることがある場合、残りの任期については新理事が引き継ぐ。会長が公務を遂行できない場合は、副会長が自動的に会長に任命される。
総会を2年毎に開かれる研究集会の期間中に開催する。出席した会員が定数となる。総会期間中、会長と運営委員が本協会会員に各種報告をする。
本協会の会計年度は毎年4月1日に始まり翌年の3月31日に終わるものとする。
本協会は佐賀大学低平地研究センター(ILT)、低平地研究会(LORAによって後援される。本協会はまた他の協会、組織、国際機関からの後援を受けるよう努める。
本協会の事務局は恒久的に佐賀大学低平地研究センターに置く。書記長兼会計は実行会長並びに運営委員と協議して本協会の業務を執り行う。事務局長は本協会の収入と支出の記録をし、総会で会計報告書を提出する。
規約の変更は本協会の3分の2の賛成投票により行われる。投票は総会の前に通信によって行うこともできる。
本協会は定期的に会誌を発行する。協会誌のタイトルはLOWLAND TECHNOLOGY INTERNATIONAL(Journal of the IALT)とする。編集者は3名とし、1名は事務局に所属し、海外在住の2名の副編集長と極力して協会誌を編集する。